NEWS 事務局からのお知らせ

【告知】ヘルスケアアート・ウィーク2020開催(12/5~12)

アートでもっと病院を元気に!! ヘルスケアアートでつながろう
ヘルスケアアート・ウィーク2020



医療や福祉といった療養環境をより快適にするために、アートの力が注目されています。
それはヘルスケアアートやホスピタルアートと呼ばれ、作品の表現力やユーモア、アートを介したコミュニケーションなどが、患者さんはもちろんご家族や医療関係者にもよい影響を与えるとともに、施設内外の人たちとのつながりを育んでいます。

名古屋市立大学が文化庁より助成を受けて3年にわたって実施している「ヘルスケア・アートマネジメント人材育成事業」では、ヘルスケアアートの数々をウェブ上で閲覧できるオンラインギャラリー(事例集)のプラットフォームを準備しています。そのオープンとともに、ヘルスケアアート・ウィーク2020を開催いたします。

当事業のこれまでの受講生や新たに一般から参加くださる方々とともにヘルスケアアートについて学び合い、アートで医療福祉の場をもっと元気にするためのつながりを育み、未来の展望を語りましょう。

〈ヘルスケアアート・ウィーク2020 タイムスケジュール〉

  • ​プログラム(1) 12/5(土)13時~15時30分 オープニング&研究発表会
  • プログラム(2) 12/5(土)16時~ 交流会(オプションで対話型アート鑑賞体験あり)
  • プログラム(3) 12/6(日)12時~14時 療養環境ワークショップ
  • プログラム(4) 12/12(土)10時30分~12時 シール装飾の実践報告会
  • プログラム(5) 12/12(土)14時~17時15分 シンポジウム ⇒別途、告知記事あり

参加方法: オンライン、定員あり、要事前申込、無料
申し込み〆切: 12/3(木)まで ※プログラム(4)は12/10(木)まで
各プログラム内容は下記参照

ヘルスケアアートに興味のある方なら、患者、家族、医療従事者、アーティスト、デザイナー、学校関係者、これからヘルスケアアートを学びたい方、どなたでも参加できます。

お申し込みはこちらから


ヘルスケアアートの役割のイメージ画像


◎プログラム(1)
12/5(土)13時~15時半 オープニング&研究発表会

「医療福祉の場を変えるヘルスケアアートの力」
会場:オンライン(zoomミーティング)
先着定員:85名、要事前申し込み、無料

第1部 オープニング 40分
ヘルスケアアートをウェブ上で閲覧できるオンラインギャラリー(事例集)を紹介します。ギャラリーから特徴的な事例をピックアップしてお伝えしますので、今回初めてヘルスケアアートを知る方にも参加していただきやすい内容です。また、オンラインギャラリーは完成ではなく、事例投稿を募集していきます。その投稿方法などもお伝えします。


オンラインギャラリー(ヘルスケアアート事例集)の公開は12/5の予定


第2部 研究発表会 110分(うち休憩5分)
ヘルスケアアートに関する実践経験が豊富な4名から、多彩な事例や研究報告を発表します。随時チャットで質問いただき、発表者と質疑応答のやりとりもしていただける予定です。

・発表1「医療における色のちから/アートのちから」川西真寿実(ホスピタルアートディレクター、ひといろプロジェクト代表)
 参加型ヘルスケアアートの制作、医療とアートに関する展覧会企画、小児科病棟への訪問ワークショップ、がんサロンや患者交流会等での個別セッションなどに取り組んでいる川西さんから、医療福祉分野でこそ力を発揮する色やアートの有効活用について、事例と評価を合わせながらお話いただきます。

・発表2「富山県リハビリテーション病院・こども支援センターにおけるヘルスケアアートの実践と意義」高野真悟(彫刻家、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科博士後期課程)
 2015年開院の際に大規模に導入された富山県リハビリテーション病院・こども支援センターにおけるヘルスケアアートの、全職員対象アンケート調査の結果から見えたアートの有効性や展望をお話いただきます。ひとことで語りにくいヘルスケアアートの力について、分かりやすく言語化します。

・発表3「アートを介在させ、“見て、話す”、そのひと時の大切さ」入澤日彩子(アートプロデューサー、アプリュスセー合同会社代表)
 アートマネジメント、展覧会企画やアーティストのプロモーションなどをおこなっている入澤さんから、介護施設などのヘルスケア施設で対話型絵画鑑賞のワークショップを企画しエデュケーターとして実施した経験から、参加者にもたらした具体的な変化と手法の可能性をお話いただきます。

・発表4「ヘルスケアアート導入促進のための手法に関する一考察」森田里紗(名古屋市立大学大学院芸術工学研究科博士前期課程)
 芸術工学研究科鈴木研究室で小児を対象としたヘルスケアアート制作の現場に数多く携わってきた森田さんから、ヘルスケアアート導入の際の手法や考え方などに関する研究発表をしていただきます。


左・自然の色を病院に広げる染色によるアートに取り組んだ、参加型ホスピタルアート。2019年、日本生命病院の様子。(画像提供/川西さん)、右・多様な職種の専門家とコラボレーションした富山県リハビリテーション病院・こども支援センターのアート。2015年開院。(画像提供/高野さん)


◎プログラム(2)
12/5(土)16時~ 交流会(オプションで対話型アート鑑賞体験あり)

「ヘルスケアアート・フリートーク@spatial chat」
90~120分くらい
会場:オンライン(spatial chat予定、アプリインストール不要)
先着定員:40名 要事前申し込み、無料

ヘルスケアアートをテーマに自由な交流会をします。食べながら・飲みながらOKです。
スペイシャルチャット(空間的な対話)というツールを利用しますので、オンラインでの会話は苦手……という方もゲーム感覚で遊びにきてください! 話しかけたい人に、自らの意思で近づくことができます。あっちのテーブルがおもしろそう…と思えば、移動も可能。知り合い同士でかたまっても、知らない人同士で挨拶し合っても、自由です。自己紹介し合い、幅広くヘルスケアアートに関心を持つ方々とのつながりを得てもらえたら幸いです。当日は最初に簡易なルールの紹介をしてからスタートします。

オプション(11/22追記)

「対話型アート鑑賞」体験企画に参加できます! 限定10名

対話型アート鑑賞にご興味ある方いらっしゃいませんか? 一度体験してみたかった、という方など、オンライン上ではありますが、経験のあるファシリテーターが案内します。

対話型アート鑑賞は、本来は美術館などで、専門のファシリテーターと参加者がグループで対話しながら作品を鑑賞し、思考を整理したり自身を内省したりするもの。作品を知ることが目的ではなく、作品を触媒にしておこなう対話やその内容に価値があるものです。(と運営の私は理解しております) ヘルスケアの場において「対話」「コミュニケーション」はキーとなることが多く、対話型アート鑑賞とヘルスケアアートが混じりあう効果や広がりには期待が寄せられています。高齢者施設等ではすでに実践が積まれています。 ※この実践は、12/5の研究発表で聞くことができます

今回これを体験し、ヘルスケアアートとからめて面白さや効果を話し合いましょうという、交流会の中の企画を立てました。

参加資格 …11/27までに申し込みの方。11/28以降にメールで希望をお伺いしますので、希望する方は返信でお知らせください。希望者多数の場合は、誠に勝手ながら運営によって抽選させていただき、お返事します。ご了承ください。

※10名の希望がなかった場合は、それ以後の申し込みの方にもメールで問い合わせいたします
※当日は、スペイシャルチャット内の別室で、2つのグループに分かれて約20分の対話型アート鑑賞を体験いただく予定。ファシリテーターは、当事業の受講生から2名が担当します。アート内容や担当ファシリテーターを選ぶことはできません

コーディネーター

小野さや香(アートディレクター、研究舎 ヨハク 代表)
アーティストとして活動する一方で、アートと医療のつながりを模索し、「アートとメンタルヘルス」や「アート・イン・ホスピタル」をテーマに研究や実践を続ける。生きる力を助ける技術としてのアートの普及やプログラム開発に携わっている。


スペイシャルチャットでは、同時に大人数がグループに分かれて、同じ空間内で、音声チャットが楽しめます(画像は参考画面)


◎プログラム(3)
12/6(日)12時~14時 療養環境ワークショップ

「多床病室が抱える医療・空間の課題に対して、ヘルスケアアートで解決できそうなこと」
会場:オンライン(zoomミーティング)
先着定員:85名 要事前申し込み、無料
※グループワークをおこないますので、カメラとマイクのご用意をお願いします。ただしグループワークへの参加は任意です

ベッド周りの環境は、単に一人のプライバシーを守るだけの環境づくりではなく、多くの課題を抱えています。かつてナイチンゲールはその著書『病院覚え書』の中で、病院の機能を患者の視点からとらえ建築に反映させようとしました。病院設計者は、患者の視点からその課題をどのように捉えて療養環境の向上に働きかけようとしているか。新鮮な空気・光・温熱環境・眺望や患者の見守り方、安全の確保などの複合的な課題がベッド周りにはあることをお見せします。しかしながら、それらを物理的に建築設備設計だけで解決するには限界があります。そこで本ワークショップでは、解決の難しい運用上の問題等に対し、アートの力を借りて挑むことを試みます。

考えるべきポイント(下記参照)を整理してお伝えしたうえで、参加者の皆さんと意見交換し、様々な分野のアーティストに参加してもらえるようなバラエティに富んだ、楽しいヘルスケアアートのアイデアを創造(想像)したいと思います。

建築設計に携わる方はもちろん、ヘルスケア施設の運用や管理に携わる方、医師や看護師といったスタッフの方、医療福祉の現場に関心をお持ちの様々な職種の方、幅広くデザインやアートに関心を寄せている方などのご参加をお待ちしています。

参加者の皆さんとともに考えたいこと・伝えたいこと

  1. 施設運営管理の基本要素である3つのP(1.場所:place、2.人:people、3.方法・手順:process)にうまく作用するアート提案
  2. そのアートマネジメントの重要性(療養環境をより快適にするためにアートにできることを見い出す)
  3. アーティストをはじめとした様々な分野の人がヘルスケアアートに参画できる状況にいることを確認し合う(参加のパスポートとなるのが、empathy:わがごとのように人を思いやれる気持ち)

⇒具体的なアート提案までは難しいかもしれませんが、各自の入院体験をシェアするなどして課題や困難を具体化し、改めて問題点を発見して話し合うことで、アートあるいは仕組みによっておもしろおかしく解決できそうなアイデアを少しでも出し合えたらよいと考えています。多様な立場の方々とバラエティに富む楽しいアイデアを話し合い、それいいね!あったらいいね!と共感や実行の第一歩を踏み出せたらと願っています。

ゲスト(11/28追記)

・吉田祐美 株式会社タウンアート 取締役
病院や福祉施設等での数多くのアート導入のご経験がある。2020年度なごやヘルスケアアートマネジメント連続講座では「医療空間におけるアートプロデュース」の講義を担当し、目的や用途によって多彩なアートが存在しうること、設置した空間でどのような効果や影響があるのかを詳細にお話くださった。

・阿部順子 椙山女学園大学生活科学部生活環境デザイン学科 准教授
患児の母として闘病生活を経験される一方で、建築士として住環境や病院環境について研究、発信を続けている。2018年度・2019年度なごやヘルスケアアートマネジメント連続講座で「子どもと家族の療養環境」の講義を担当。一級建築士。博士(工学)。

コーディネーター

・山本和典 SDL(スぺースデザイン研究所)建築設計部 所長
総合建築設計事務所時代に病院、福祉施設、宿泊施設などのヘルスケア施設担当者として設計に携わり、アートワークを導入して環境づくりを数多く考えてきた経験から、アートの多様性や共通言語性を活かしたヘルスケア施設の空間イノベーションを考えていきたい。一級建築士。

・鈴木賢一 なごやヘルスケア・アートマネジメント推進プロジェクト実行委員長、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 教授
各地の学校建築計画、病院の環境デザイン、子どものための建築ワークショップをフィールドにして、子どもの学習・療養・遊びを支援する生活環境デザインの調査研究をおこなってきた。一級建築士。博士(工学)。


カーテンを束ねるタッセルに掛けるメッセージリボンをアートにするアイデア。患者主体の病室計画をヘルスケアアートで楽しむワークショップ


◎プログラム(4)
12/12(土)10時半~12時 シールによる参加型装飾の実践報告会

「シールを使った空間装飾×ヘルスケアアートの運用と可能性」
会場:オンライン(zoomミーティング)
先着定員:85名 要事前申し込み、無料

貼るだけで空間がパッと華やかになるシールを活用し、複数の施設で空間装飾に取り組みました。西川コミュニケーションズにご協力いただき、貼って剥がせるマスキングテープをシールの素材としたことで、施設利用者やスタッフの皆さんに気軽に参加いただくことができました。リハビリ病院や子どもクリニックなど多様な施設での取り組みの様子や、ヒアリングやアンケート結果などから、シールを活用したヘルスケアアートの効果や可能性を話し合います。

コーディネーター

作業療法士、アートディレクター、グラフィックデザイナーといった多様な職種で活躍している、本事業の受講生が担当します。今春に桜モチーフのシール装飾に挑戦した方も引き続いて取り組みました(桜モチーフの報告記事)。


シールセットを利用したクリスマスツリーの試作風景。施設利用者さんとともに、飾り付けに取り組みました。


◎プログラム(5)
12/12(土)14時~17時15分 シンポジウム

「アートでもっと病院を元気に!! ヘルスケアアートでつながろう」
会場:オンライン(zoomウェビナー)
定員:300名、要事前申し込み(他企画とは別フォーム)、無料

・講演1「病院のアートマネジメント」
 森 合音(四国こどもとおとなの医療センター ホスピタルアートディレクター、NPO法人アーツプロジェクト理事長)

・講演2「ヘルスケアアートマネジメントの展望」
 鈴木 賢一(なごやヘルスケア・アートマネジメント推進事業実行委員長、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科 教授​)

・ディスカッション「名古屋から発信するヘルスケアアートの将来」
 森 合音、鈴木 賢一、郡 健二郎(名古屋市立大学 理事長・学長)


(左から)森 合音、郡 健二郎、鈴木 賢一


シンポジウムの詳細・お申し込みはこちらから

イベントの参加方法

  • インターネットに接続された環境下にあるパソコン・タブレット・スマートフォンから参加できます。
  • 動画の録画配信ではなくライブ配信となります。
  • zoom(交流会はspatial chat)のアカウントを取得する必要はありません。
  • 交流会、ワークショップの参加者はマイクが必要です。
  • 質疑応答で発言いただく際にはマイクが必要ですが、チャット機能でご質問いただくことも可能です。

申し込み〆切: 12/3(木)まで
イベント前日までに、入力いただいたメールアドレス宛に参加URLをお送りします。

お申し込みはこちらから

※期限内であっても定員に達した際は受付を終了する場合があります。
※申し込みは、Googleフォームを利用しています。アカウントは不要ですが、入力ができない事情がある場合は、お問い合わせフォームからの申し込みも受付いたします。
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※不明な点やご要望のある方は、お問い合わせフォームからご連絡ください。
※プログラム(5)シンポジウムは、別フォームからの申し込みとなりますのでご注意ください。(告知記事はこちら

みなさまのご参加をお待ちしています!


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