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2月27日 実践WS第5回 前日準備しました

 厚生院におけるひな祭りイベント、現地にて前日準備を行ないました。受講生は10時~16時頃にかけて、入れ替わりで10名弱が参加。じつは前日になってもまだ効果測定のための厚生院さん向け事後アンケートの内容がFIXできておらず(ドタバタしております汗)、午前中はアンケートの話し合いもしなければなりませんでした。活動を下記で紹介していきます。

●お花のアレンジメント作成、ステージ装飾


やりたい!と受講生みんなが花を触り、笑顔!

 前日準備のメイン活動が、お花のアレンジメント作成でした。中心メンバーはフラワーアーティストの山崎さんと常盤さん。山崎さんは生花市場から直接厚生院に花材を納品してもらえるよう手配をしてくださっていて、これを使ってフラワーベースという受け皿にオアシスを入れ、飾っていきます。ステージ上の7段ひな飾りの周囲を飾る分と、講堂出入口に飾る分、これらとは別に手のひらサイズのテーブルフラワーを作りました。
 まず花の香りに気付きます。本物の花は香りも見た目も格別です! 菜の花には思わず「おいしそう……」なんて声も。笑 アレンジは指導してもらうとプロでなくても手伝うことができ、生きたお花を触り、香りを楽しみながら飾ることに「癒される~」「幸せ」「楽しい~」。すでにお花の効果を感じました。


お花の企画をお任せした山崎さん。

ひな飾りに合わせて赤い布でステージを飾りました。

 午後から印刷関連のお仕事をしている出井さんが合流し、店舗の看板などに使われるライトの仕込まれた縦長の筒をあんどんに見立てて制作したものを2つ、ステージ飾りに加えました。
 また事務局で用意した赤い布もステージに飾り付けていきます。さらに名古屋市の医療施設からお借りしたレッドカーペットをダンサーさんが踊ることになる講堂中央に敷きました。受講生である看護師の坂本さんが貸してくださったものです。このレッドカーペットは幅180cmほど、長さ10mほど、厚さもあるしっかりしたもので、もともと予定していたわけではなかったのですが全体の空間に統一感やインパクトを与えてくれました。

●生活スペース入口に提灯飾り設置


入り口の提灯が出井さん自作のもの。マグネットで天上から吊り下げています。

 出井さんはぼんぼり飾りの案も出してくださっていましたが、最終的に天井から吊り下げる提灯飾りになりました。これも中にライトが仕込まれていて、前日に4フロアある生活スペースの入り口付近に2つずつ設置し、当日まで特別な時間・空間を感じてもらえるようにしました。写真には写っていませんが、右側の壁面にはイベント開催を案内するポスターが貼ってありました。
 この提灯とステージに飾った行燈(あんどん)は、イベント後に厚生院さんに寄贈しましたが、業務課のスタッフさんから「ありがたい」とたいへん喜んでもらえました。

●アロマの芳香テスト

 アロマの企画は、アロマセラピーのインストラクターをしている野村さんが中心になって進めてくれました。認知症患者にもアロマの効果があるそうで、高齢者に向けて役立てたいという思いがあって今回企画してくれています。あらかじめ空間の大きさに合わせてディフューザーを3台用意し、レモングラスとグレープフルーツの精油を調合して持ちこんでくれました。空調の流れ方などで、どこにディフューザーを設置するとよいかが変わるそうで、前日にテストして位置や強さを調整しました。

●ダンスの音響チェック

 意外と重要性の高い仕事が、ダンスのための音響チェックでした。当日音が思うように出せないと致命的です。ダンス企画を進めていた小野さんと永山さんが事前にさまざまな準備をして参加しました。やってみた結果、今回はiPhoneで音楽を再生し、オーディオ変換ケーブルを使って会場の音響設備と接続してスピーカーから出力することに成功しました。ホッと一息です。
 ただダンサーの池端さんから、ダンス公演のタイム管理やキュー出しの打ち合わせ、当日朝の着替えやヘアセットの準備、ウォーミングアップなど、当日朝にやらねばならないことが立て込んでいるという指摘を受け、急きょ8時半から会場入りしてもらうことが決まりました。こうした公演の運営には受講生も事務局も経験がなく不慣れで、池端さんにはひやひやさせてしまいました。

●効果測定のためのアンケート話し合い


個別企画について、効果を形容詞で評価してもらうことに。

 厚生院のスタッフさん向けアンケートの作成です。原案はできていたのですが、話し出すと細かいところがまだまだ詰められておらず、この日に事務局や鈴木教授、受講生数名で検討しました。
 ・入所者さんの事前事後の変化をどうやって読み取るとよいか。
 ・当日の全体的な印象だけでなく、個別企画の印象も聞き取りたいが、意味があるか。
 ・個別企画の良し悪しを評価したいわけではないが、どう印象を聞くとよいのか。
 このような議論をしました。
 入所者さんが高齢で直接アンケート記入をお願いするのは難しそうだったので、看護、介護、事務に携わるスタッフさんらにお願いすることにしていました。しかし当日直接入所者さんに声をかけて変化を聞き取る方法についてもできそうな方法を考えて相談したところOKだったので、「参加前の気分」と「参加後の気分」を5段階で評価してもらいシールで貼る方法(出口アンケートと呼びました)を行うことにしました。シールを数えればすぐに数値が出せるので、取材された新聞記者さんが文中に採用してくれたのはラッキーでした。

 ここまで列挙したような活動が、さまざまなメンバーによって同時進行で動いており、当日必要な持ち物や進め方などをすべて事務局で把握しきれていないものもありました。受講生の自発的な判断や行動で動いてもらっている部分もあったと思います。それは結果が予測できない、すべてを管理しきれていないというリスクでもあったのですが、良い方向になる可能性も秘めていて、結果的に当日は大成功で終えることができてよかったです。もし何かうまくいかないことがあったとしても、それはそういう結果として受け止め、原因を話し合って次につなげられればよいのではないでしょうか。


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