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連続講座第6回「子どもの医療・療養環境とアートマネジメント」

NPO法人子ども健康フォーラム理事・運営委員長 株式会社安井建築設計事務所名古屋事務所副所長 篠原佳則さん


8月22日(木)18:30より、連続講座第6回「子どもの医療・療養環境とアートマネジメント」が行なわれました。
講師の篠原さんは、長年病院の設計・建築に携わっておられると同時に、自ら2003年にNPO法人「子ども健康フォーラム」を立ち上げ、子どもの療養環境の改善に取り組まれています。
篠原さんの、子どもの療養環境づくりとの関わりの原点ともいえるのが、愛知県大府市のあいち小児保険医療総合センターの開設です。まだ日本でホスピタルアート・ヘルスケアアートの概念が注目されていなかった時代に、小児科医たちとのワーキングや「子どもの療養環境研究会」活動、スウェーデンの病院の視察を重ね、継続的に子どもの療養環境づくりに取り組んでこられました。
スウェーデンで訪れた小児科の病院には、例えば玄関を入ったホールに大きな難破船が置かれていたり、多様な遊びのできるプレイルームや屋外にも安心して遊べるスペースがありました。子どもが遊べる場所であることと、治療・療養する場所であることが両立していることに新鮮な驚きがあったそうです。そこでは医師だけでなく、保育士の視点が多く取り入れられていました。

篠原さんは「病院の環境を遊びの視点で見直す」をテーマに、子どもの療養環境の改善のため企業の支援を得て「わくわくルーム」(=小児医療施設におけるプレイルーム)を全国各地の病院に贈呈する活動をNPOで10年以上続けておられます。そのプロジェクトの概要やプラン実施の過程について、設計者としての実務的なポイントなど含めご紹介いただきました。


名古屋市立大学大学院芸術工学研究科教授 鈴木賢一先生


後半は、7月25日(木)に幻のままとなっていた?鈴木賢一先生による手描きスライドの上映+お話を伺いました。
突然病気になり、非日常的な環境の中で治療だけの生活を送る患者さんたちの暮らす病院。不安の多い治療・療養生活でアートにできることって、なんだろう?会場のおひとりおひとりに投げかけられました。

次回は8月29日(木)、「美術大学におけるヒーリングアートの研究と実践」講師は女子美術大学芸術学部 アート・デザイン表現学科ヒーリング表現領域教授 山野雅之先生です。(藤井)


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