連続講座第1回「子どもと家族と療養環境ー日英仏の事例から」
医療や福祉の現場における患者さんとその家族や医療関係者とアートの関わり、アートマネジメントの役割や意義を考える「ヘルスケア・アートマネジメント連続講座」全7回が始まりました。
第1回目は、椙山女学園大学の阿部順子先生による講座「子どもと家族と療養環境―日英仏の事例から」が7月11日(木)に開催されました。
建築研究者として海外の建築物視察にも多く足を運ばれている阿部先生。集合住宅の柵のデザインひとつ、ゴミ箱の置き方ひとつにもメッセージは発せられていて、住人の心理に明らかな変化を与える。「建築やインテリアは、『あなたを大事に思っています』ということを伝えることができる」という先生のお言葉がとても印象的でした。
ご自身、母としてご病気のお子さまの長期の付添入院を繰り返した経験をお持ちの先生。その体験に、研究者としての視点が加わった阿部先生の療養環境についての考察は、多くの示唆に富み、お話を聞く私たちの心に強く訴えるものでした。
講義の内容は、後日当ホームページの「事例紹介」のページにてご紹介してまいります。
次回は7月18日(木)、耳原総合病院チーフ・アートディレクターでNPO法人アーツプロジェクトの代表を務めておられる室野愛子さんの講座「病院におけるアートディレクターの役割」です。(藤井)