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【研究会】報告会(12/7) 「環境チーム」の報告

研究会第5回 
環境チームの報告

研究タイトル
「救急の環境を考えるー患者・付き添いの方に寄りそう環境とは?ー」



<担当講師・ファシリテーター>
◎医療者
伊藤 友弥/あいち小児保健医療総合センター救急科医長(小児救急)

◎ヘルスケアアートの実践者・教育関係者
篠原 佳則/NPO子ども健康フォーラム 理事、建築設計


発表内容
「救急の環境を考えるー患者・付き添いの方に寄りそう環境とは?ー」

⚫環境グループの着眼点
⚫救急外来における「掲示物」 
⚫救急外来における「待たされる場所」
⚫まとめ

の流れで発表を行いました。



⚫環境グループの着眼点




⚫救急外来における「掲示物」 

適切な掲示物によって不安を和らげることが可能であり信頼も得られるのではないでしょうか?





そのためには

不安を解消するその場で知りたい情報を
提示する必要があります。


緊張を和らげるアートの例として

→自動で画像が切り替わるデジタル掲示板の可能性があるのではないでしょうか



⚫救急外来における「待たされる場所」

救急外来チャートで受診の流れを確認すると、救急面談室やICU家族控室に問題意識を感じました。



救急面談室と家族控室の現状
 救急における「待つ場所」=否応なく不安・恐怖感や後悔の念と対峙させられる場
 ◆ 閉塞的で無機質、病院内のなかでも断絶感のある空間 
 ◆ 不安感や後悔の念に飲み込まれてしまいそうな気分に 


患者がいかなる状態であろうと患者家族の日常は続く…
 ◆ 患者家族にもそれぞれの生活がある 

  
 ⇒ 患者家族が日常生活に戻りやすいような環境づくりが必要なのでは?




その解決のために
よりよい「待つ」環境の提案

「病院だから」ではなく私たちにとって居心地の良い場所
 
 ◆ アイキャッチとなるサインの設置 
 →部屋の中と外に一体感を与え、断絶感を軽減する

 ◆ カーテンで緩やかに部屋を仕切る 
 →ドアによる心理的な入室するハードルを下げ、気持ちの換気を促す

 ◆ あたたかい印象の家具を設置
 →視線が壁に向かないようなL字ソファ、リビングのような大きなテーブル

というものを考えてみました。



⚫まとめ


よりよい救急の環境とは

不安な気持ちで待たされている → よりよい「待つ」空間へ
 不安、イライラを少しでも和らげる
 適切な情報は正しく伝える

救急は非日常の空間 → 日常と非日常を緩やかにつなげる
 待たされている人どうしの距離
 救急スタッフの日常と患者の非日常
 診療が行われている空間と待機している空間


アートやデザインの観点から2つの提案をさせていただきました。



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