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【研究会】報告会(12/7) 「医療者の安全チーム」の報告

研究会第5回 2022年12月7日(水)19~21時 オンライン開催
【医療者の安全チームの報告】
研究タイトル「救急外来の暴言・暴力に対するヘルスケアアートの可能性」



<担当講師・ファシリテーター>
◎医療者
 松嶋 麻子/名古屋市立大学医学部附属東部医療センター救命救急センター長(第3次救急)
◎ヘルスケアアートの実践者・教育関係者
 由井 武人/京都芸術大学 HAPii+ プロジェクト担当講師、画家


発表内容
「救急外来の暴言・暴力に対するヘルスケアアートの可能性」

⚫救急医療の現場で起こる暴力を分析
 医療従事者に話を聞いて、どんな場面で暴力が起こるかを分析しました。
⚫ヘルスケアアート提案の方法を探る
 アートにどんなことができるかを探りました。



どのような人からの暴力・暴言があるのか?

酩酊状態、精神疾患、薬物使用者など

混乱して理解ができない状況に追い込まれた時
自分の期待に反した結果になった時

どのような人でも暴言・暴力の加害者になりうる。



どのような場所で暴言・暴力が起こるのか?

他者の視線がないところ。
相手が自分より弱い立場と認識した時。





予防のためには

医療者と患者だけになる閉じた空間にしない。
医療者同士で他のエリアの様子が分かること。


起きる前にできること


●広く多くの範囲に周知可能な啓発ツール
(ポスターやデジタルツールでも)



●近くでよりそい語りかけるクリアファイル
(病院ごとの活動)



救急外来におけるヘルスケアーとの可能性まとめ


・他者の目が、暴力的な感情の発生や行動の抑止になりえる

・逃げ道や避難場所などの動線を考えたレイアウトが設計段階から必要となる

・救急で起こる暴言や暴力に対する社会的な啓発活動を行うことで抑止する

・アートで、医療者の気持ちを間接的に患者さんに届ける



防衛的側面と予防的側面から暴力を減らすことができるのではないでしょうか。

印象に残った言葉として
「あまり感情を入れずに診る。感情があふれる現場だからこそ、
冷静になる必要がある」 ー 松嶋先生の言葉

医療従事者を守ることが、ひいては患者を社会的に守ることにつながると思います。


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