【研究会】救急医療のヘルスケアアートを考える 第2回(9/21)報告
研究会第2回 2022年9月21日(水)19~21時 オンライン開催
「救急医療を考える」
流れと注意事項の説明(事務局 伊藤)
あいち小児事例紹介(伊藤友弥・篠原)
筑波メディカルセンター救急外来事例紹介(阿竹・岩田)
東部医療のウォークインの紹介と、救急外来と一般診療との違いについて(松嶋先生)
イギリスcw+の事例、レポートの紹介(事務局 伊藤から説明 + 松嶋先生のコメント)
事前アンケートの結果発表(事務局 髙野)
グループワーク(救急医療の体験談の共有・問題意識の抽出)
発表
振り返りのコメント (鈴木・由井)
ワークシート等案内
第2回の研究会は運営・講師陣9名、一般参加者19名の合計27名で開催いたしました。
あいち小児保健医療総合センターにおける救急外来の事例紹介
あいち小児を設計された篠原 佳則さん(建築家、NPO子ども健康フォーラム)と伊藤 友弥先生(あいち小児保健医療総合センター 救急科医長)から救急外来の事例をご紹介いただきました。
救急搬送される際の動線とウォークインの際の動線をアニメーションでわかりやすく解説いただきました。
患者目線の動画では患者が救急搬送される動線とウォークインの場合とをリアルにイメージすることができました。
アートがあることで柔らかい温かい雰囲気になっているが、実際に使ってみて処置室や監察室の天井や壁などにアートがあれば良かったというご意見を伺いました。
筑波メディカルセンター救急外来事例紹介
岩田 祐佳梨さん(NPO 法人チア・アート 理事長)と阿竹 茂先生(筑波メディカルセンター病院 救命救急センター長)から筑波メディカルセンターでの救急外来の事例の紹介がありました。
筑波メディカルセンターでは救急外来ウォークインの入口と一般のエントランスが同じで待合室も共有しているそうです。
主な動線をご紹介いただき、待合室にあるアートをご紹介いただきました。
待合室は筑波大学が数年前に改修していて、木質の雰囲気がとても柔らかい印象を持ちました。
阿竹先生のドクターヘリやドクターカーのペーパークラフトのクリスマスツリー事例を拝見し、ボランティアさんと共に活動される姿が垣間見れました。
東部医療のウォークインの紹介と、救急外来と一般診療との違いについて
続けて東部医療センターの松嶋先生からウォークインの動線や様子、一般外来と救急外来の違いについて大変分かりやすくご解説いただきました。
診察室に2つの扉がある理由や、スタッフステーションに常にNHKのテレビが流れている状況など印象的なお話を聞かせていただきました。
一般診療と救急医療の違いでは患者の気持ちや置かれた状況の違い、受診の方法、担当者、場所や環境の違いなど丁寧に説明してくださいました。
最後に一般患者の認識と救急外来の現場とのギャップをヘルスケアアートで埋めてほしいという思いを受け取りました。
イギリスcw+の事例、レポートの紹介
事務局の伊藤さんからcw+の事例と、A&Eの暴力や攻撃性の低減に関するレポートの紹介がありました。
チェルシー・ウエストミンスター病院での取り組みはこの研究会にとって大変参考になることが示されました。
事前アンケートの結果発表
運営の髙野さんより事前の救急医療に関するアンケートの結果を要約していただきました。
76名の回答の中からキーワードを抽出し問題意識の共有を行い、その後のグループワークのヒントをいただきました。
グループワーク(救急医療の体験談の共有・問題意識の抽出)と発表
救急医療の体験談や問題意識について4つのグループに分かれてディスカッションを行いました。
各グループのキーワードは
グループ1 アンガーマネジメント、メンタルケア、照明(発表者 谷口さん)
グループ2 罪悪感、救急車を呼ぶ基準、亡くなった方への対応
グループ3 待ち時間の居心地の悪さ、流れ案内、精神疾患患者、透明化とプライバシー
グループ4 心配性な方が多い、暴力沈静化、暗い、寒い、怖い、対応によって印象が変わる、死亡宣告の場、美術館との連携
最後に由井先生から相反するものを「アートでぼかす」という考え方、
鈴木先生から同じ病院でありながら全く違う環境の救急医療を知って抱くことも重要といったお話をいただき、有意義な研究会となりました。
次回の案内、課題シートの共有
最後に事務局から次回(10月12日)の案内をし、課題シートの記入のお願いをして終了となりました。
次回からはグループワーク中心で行われます。