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ヘルスケアアートウィーク「シール装飾の実践報告会」開催


<開催概要>
ヘルスケアアートウィーク2020(4)「シール装飾の実践報告会」
日時:2020年12月12日(土) 10:30 - 12:00


○概要説明
○実践報告1 谷口さん/デザイナー・専門学校講師
○実践報告2 川西さん/ホスピタルアートディレクター
○実践報告3 佐藤さん/作業療法士
○実践報告4 吉峯さん/小学校特別支援学級教員
○実践報告5 榊原さん/アーティスト・アート講師
○総括/アンケート結果の共有と感想など

貼るだけで空間がパッと華やかになるシールを活用し、さまざまな職業の受講生が自身の勤め先や関係のある施設で空間装飾に取り組みました。西川コミュニケーションズにご協力いただき、貼って剥がせるマスキングテープをシールの素材としたことで、施設利用者やスタッフの皆さんに気軽に参加いただくことができました。
冒頭で運営側から、この取り組みの概要説明として、2019年度の実践ワークショップの受講生による企画から、桜のシールによる空間装飾の実践、そして今回のヘルスケアアートウィークの企画までの流れをお話ししました。5名の受講生は夏の連続講座にも参加いただいた皆さんで、お住まいやご職業、実践する施設や関わり方もそれぞれ異なるため、同じシールを使いながらも多様な実践となりました。



○実践報告1 谷口さん/デザイナー・専門学校講師


谷口さんは、地元の保育園や特別養護老人ホーム、障がい福祉就労施設といった利用者が子どもから高齢者、障害のある方まで幅広い施設で実践をされました。
どの施設もコロナ禍で外部の方の出入りは警戒をされていて、初めは利用される方との接触を極力避けるため「谷口さんの方ですべて貼っていってください」という雰囲気でしたが、実際に現場で作業をする中でシールの良さを感じていただけたようで、結果的にはスタッフの方や利用者の方にもシール貼りに参加いただくことができたそうです。




○実践報告2 川西さん/ホスピタルアートディレクター



関西でホスピタルアートディレクターとして活動をされている川西さんは、普段からお付き合いのある病院にシールを郵送し、院内の保育士さんが中心となって実践をしていただきました。説明書を読むだけで院内のスタッフの方だけで安全に実践できること、既製品のシールという衛生面での安心感など、コロナ禍における有効性が川西さんの例でも確認できました。また長期入院の子どもやそのご家族にとって病室は生活の場でもあり、「子どもらしい遊び」や「個人の選択や表現」「季節の認識」を大切にしたいという川西さんのお考えと、今回のシール装飾がうまく合致したという話をいただき、各病院での取り組みの様子を画像を交えて紹介いただきました。小児患者さんもシール貼りに参加いただいた病院では、幅広い年齢層、様々な症状の子が参加でき、時間差で密にならずにできたという話もありました。





○実践報告3 佐藤さん/作業療法士




リハビリテーション病院に作業療法士として従事されている佐藤さんは、自身の勤める病院と系列病院とで実践をされました。リハビリ病院におけるシール装飾の可能性として、「運動負荷が少ない」、「やり直しできる」、「場所を取らない」といった特徴をあげつつ、「リーチ動作・目と手の協調性」といった体の動きや、季節の行事の会話をすることで「現実見当識」に有効ではないかと専門職の立場からお話いただきました。実践としては、リハビリ施設の入院患者さんに参加いただき、会話の促進やリハビリ意欲の向上につながったほか、デイケア施設では折り紙など定番の創作活動をシール装飾を組み合わせて見栄えをアップした事例を紹介いただきました。




また、施設での活用例として「ファンクショナルリーチテスト」の際にメモリとアートを兼ねたシールで、リハビリの評価に活用したり、「各部屋の入口の目印」や「床の道案内サイン」など、個々の患者さんの好みや症状、体に合わせた環境整備への活用などをご提案いただきました。いずれも専門家の視点からの具体的なもので、興味深い発表でした。


○実践報告4 吉峯さん/小学校特別支援学級教員


吉峯さんからはご自身の勤める小学校の特別支援学級における実践をご報告いただきました。
特別支援学級の「図画工作」だけでなく「生活単元」として準備(掃除)から取り組み、ツリー完成を目標とすることで通常よりも意欲高く取り組めたこと、また、普段の教室内の机の上での作業と異なり、廊下など人目の多い空間を飾ることで、よりきれいに仕上げたいという気持ちが高まったということで、普段は集中することが難しい子どもたちが一生懸命に主体的に取り組んでくれたそうです。




○実践報告5 榊原さん/アーティスト・アート講師


2019年に実施した病院外来玄関のリニューアル

アーティストであり、児童福祉施設(デイケア)に勤める榊原さんからは、自身の勤める放課後デイサービスでの実践を報告いただきました。普段からアートセッションを通してアートの楽しさや達成感を体験している施設で、いつもは先生がマンツーマンで個人個人の制作をしている中、今回はシールという誰もが扱いやすい素材を使うことで初めて共同制作が可能となり、グループ内で役割分担もしながらコラボレーションができたそうです。クリスマスの装飾としてではなく、シールを渡して自由に貼ってもらったところ、海の中の景色のような不思議な絵が生まれました。4つ目の報告の吉峯さんと同様に、普段見られない子どもたちの姿が見られる機会となったというお話もありました。




○総括/アンケート結果の共有と感想など


最後に、シール装飾を実施いただいた施設スタッフの皆さんによるアンケート結果を運営側から報告いたしました。
「参加者は楽しんでいた」「シールを貼る作業は簡単で良い」「またやりたいと思う」「季節感が出た」「雰囲気が良くなった」といった項目で、肯定的な意見が多くありました。
※下記にあげるグラフは12/12(土)の報告会以降に回収したアンケートデータも含みます。






発表全体を通し、さまざまな職業、職場の方がそれぞれ違う施設で実践することができたということで、シールによる装飾の手軽さや楽しさ、可能性を再認識いたしました。

ご参加いただいた受講生の皆様、発表を聞いていただいた皆様、ご協力いただいた施設や西川コミュニケーションズの皆様、誠にありがとうございました。


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